格安SIMは大手3キャリアに比べて月額料金がとても安いため、「通信品質やサービスの質が低いのでは?」と思っている人もいると思いますが、果たして格安SIMや格安スマホの品質は低いのでしょうか?
結論からいうと、品質が明らかに劣るということはありませんので、それほど不安になる必要はないでしょう。重要なことは、自分の使い方に合わせて、格安SIMや格安スマホを選ぶことです。
もちろん格安SIMや格安スマホにはメリットだけではなくデメリットもありますので、これから乗り換えようと考えている人に向けて、その辺りを詳しく解説していきます。
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目次
格安SIMや格安スマホは安心して使える
格安SIMや格安スマホに乗り換えても大手3キャリアに比べて極端に品質が下がるということはありません。自分の使い方に合った格安SIMや格安スマホを選べば、基本的に安心して使うことはできます。
音声通話に関しては音質や通話料金こそ大手3キャリアより劣りますが、インターネットやアプリに利用するデータ通信については、従来よりもはるかに安く利用でき、3GやLTEといったキャリアと同じ通信規格が利用できますので、安心して格安SIMに乗り換えることができます。
またLINEやツイッターといった皆さんがよく利用するスマホアプリも問題なく利用できます。現在使用している電話番号をそのまま使いたいなら、MNPを利用して電話番号をそのまま引き継げます。
格安スマホのスペックは大丈夫?
また、格安スマホについてですが「安いんだからすぐに壊れるんでしょ?」と不安を感じる人もいるでしょう。確かに発売当初の格安スマホ(SIMフリースマホ)は価格は安かったですが、その代わりにスマホ自体が重く、また動作も遅くて使い勝手の悪いものでした。さらにデザインの面でもあまりよくありませんでした。
しかし現在発売されている格安スマホは、以前の格安スマホとは違って大幅に性能が高くなっています。例えばASUSの「ZenFone 2」の性能はカメラ、バッテリー、ディスプレイなどの面で高い品質を持っている万能モデルで、料金も約4万円とコストパフォーマンスの面でも抜群です。
確かに低価格のスマホになればなるほどスペックは当然低くなりますが、3万円ほどのスマホであれば、むしろ大手キャリアのスマホよりも最新OSが搭載されたものも多く、またスペックが良い場合もあります。
同じ程度のスペックの3万円台のスマホと、6万から10万もする大手キャリアのスマホを比べれば、かなり割安になりますので比較検討する価値はおおいにあります。
格安スマホの選び方
格安スマホを選ぶ際には、自身の普段の使用頻度や使い方を考慮して格安スマホを選びましょう。下記では「ライトユーザー」「一般ユーザー」「ヘビーユーザー」に分けて、格安スマホの料金帯と性能やメリットを一覧にしました。格安スマホを選ぶ際の参考にしてください。
ライトユーザー
格安スマホ料金:1万円台
- 価格が安い
- 機能は必要最低限のみ
- バッテリーの持ちが悪い
スマホの普段の使い方で、インターネットの使用はあまりおこなわず、メールの受信やたまに通話をする程度のユーザーは1万円台の格安スマホで問題ありません。ただし、バッテリーの持ちが悪いので、外出先で困ることがあるかもしれません。
一般ユーザー
格安スマホ料金:2〜3万円台
- 基本的なスペックと性能
- ネットのスピードも快適
- バッテリーは1日持つ
そこそこネットもゲームもやるユーザーは2〜3万円台の格安スマホを選びましょう。基本的な機能やスペックを持っているので、キャリアのスマホと同じような感覚で使用することができます。バッテリーに関しては使い方によっては1日持たない場合もあるので、モバイルバッテリーを予備で持っておくと安心です。
ヘビーユーザー
格安スマホ料金:4万円台
- 充実したスペックと性能
- ゲームも快適に遊べる
- バッテリーは2日持つこともある
インターネットもゲームもたくさんやりたいユーザーは、ちょっと割高ですが4万円以上の格安スマホを選びましょう。ハイスペックでバッテリーも十分なので、サクサクした動作が期待でき、ストレスなく楽しむことができるでしょう。
格安SIMはキャリア独自のサービスに注意
格安SIMとキャリアのSIMの違いは、キャリアのオリジナルサービスが受けられなくなる点にあります。たとえば、ドコモではdマーケットやSPモードメール、auではスマートパスなどです。
他にも各キャリアで展開してる家族間の無料通話サービスも使えなくなります。家族間で無料通話よく使っている人は、変更すると今までよりも月額料金が高くなる可能性がありますので注意しましょう。
格安SIMのメリット
格安SIMのメリットは何といっても料金の安さですが、その他にも大手キャリアに引けを取らないメリットがあります。
データ通信料金が安くなる
格安SIMに乗り換える最大のメリットは、データ通信料金を安くできることです。スマホの利用がアプリやインターネット、メールをメインにしている人におすすめです。
LINEなどの人気アプリが使える
格安スマホの多くはAndroid OSのため、LINEやツイッターなどこれまでスマホで利用していた人気のアプリが問題なく使えます。
電話番号を引き継げる
MNPを利用すれば、キャリアで契約していた電話番号をそのまま格安SIMに引き継ぐことができます。
違約金が発生しづらい
データ通信専用SIMなら、最低利用期間がなく違約金も発生しないことが多いです。
一方で音声通話用の格安SIMを選択した場合は、5〜12か月程度の最低利用期間があり、途中解約すると5,000円〜10,000円程度の違約金が発生しますので注意が必要です。
おサイフケータイ機能
かつては大手キャリアのスマホでしか利用できなかったおサイフケータイ機能ですが、今では格安SIMでも対応可能な格安スマホ(SIMフリースマホ)が増えています。
端末の補償制度
かつては端末の補償制度はキャリア独自のサービスでしたが、IIJmio(アイアイジェイミオ)やBIGLOBEなどの一部の格安SIM事業社によっては端末補償のサービスが受けられます。
格安SIMのデメリット
音声通話の料金が高くなったり、キャリア独自のサービスが使えなくなるなど、格安SIMのデメリットはいくつかあります。
それらデメリットは、利用目的によっては気になる人もいますが、大半は他社のサービスやアプリを使って代用できますので、それほどデメリットにはならないようなものばかりです。
通話料金が大幅に高くなる
データ通信は大幅に安くなりますが、逆に通話料金は高くなります。仕事でスマホを使用しているビジネスマンなど、これまで通話を中心にスマホを使っている人には向いていません。
このような利用者が料金を安くするためには、LINEやSkypeなどの音声通話アプリを利用することが必須となります。
キャリアメールが使えなくなる
ドコモやau、ソフトバンクを使っていた人が契約を解除して格安SIMに乗り換えると、キャリアメール(@softbank.jpや@docomo.jpなど)が使えなくなります。事前にGmailなどのフリーメールに乗り換えておきましょう。
とはいっても今どきはLINEやFacebookで連絡を取り合っている人も多いはず。デメリットに感じる人はそれほど多くはいないでしょう。
キャリア独自のサービスが使えなくなる
各キャリアが提供する無料Wi-Fi接続サービスやauが提供しているスマートパス、ビデオパスといった独自コンテンツが使えなくなります。ただし、大半はほかのアプリで代用はできますし、最近では、格安スマホでも利用できるキャリアサービスもあります。
家族間の無料通話がなくなる
家族で使うと料金が安くなるサービスは各キャリアで用意されていますが、基本的に大手キャリアのように目立ったお得な家族プランはありません。家族間通話を頻繁にする人には格安SIMは不向きです。
通信速度が低下する時間帯がある
格安SIMは大手キャリアと同じ3GやLTEといった通信規格を利用してデータ通信をおこなっていますが、通信速度は利用時間帯によって変わります。
回線許容量が大手キャリアよりも少ないため、利用者が多いお昼休みや、夕方から夜の時間帯は回線が混雑して通信速度が低下することがあります。
各事業者は通信速度を改善するために、定期的に許容量を見直してサービス向上に努力しています。
キャリアのポイントが無効になる
格安SIMに乗り換えると、乗り換え前に契約していたキャリアのポイントが無効になってしまいます。ソフトバンクはポイントが「Tポイント」になるのでムダになりませんが、ドコモの「dポイント」、auの「au WALLET」など、キャリア独自のポイントは無効になるので乗り換える前に使い切ってしまいましょう。
SIMカードのサイズを間違えると使えない
格安SIMは、ネットでSIMカードだけを自分で取り寄せて乗り換えることができます。ただし、SIMカードのサイズを間違えると利用できない場合があります。
SIMカードの交換や途中解約で数千円の手数料がかかることがあるので注意しましょう。
大手キャリアと格安SIMの違いはオリジナルサービス有無のみ
キャリアのスマホと格安SIMの違いは、単純にキャリアのオリジナルサービスの有無に注意することです。例えばドコモのdマーケットやdトラベル、auのスマートパスやビデオパスなどだです。
キャリアによってはスマホを購入した時から初期でインストールされたアプリも多いですが、これらは格安SIMでは利用できません。もうひとつは家族間の無料通話。家族が同じキャリアに契約していた場合は家族間の通話が無料になりますが、格安SIMでは基本的にこのようなサービスがないケースが多いです。
一方、以前の格安SIMで使えなかった機能が今では使えるようになっています。例えばおサイフケータイ。機種によっては格安SIMでもモバイルSuicaなどを利用できることもあります。また、端末が故障した際などの補償制度が付くサービスもあり、現在では格安SIMに大きなデメリットはなく、キャリアのスマートフォンと同じように使うことができるといってよいでしょう。
おすすめの格安SIM
mineo(マイネオ)
mineoはドコモ回線とau回線のどちらも利用できるマルチキャリア対応の格安SIMです。
そのため、ドコモまたはauのスマホを持っているユーザーはSIMロック解除することなく気軽に利用することができます。
選べるプランに関しては「音声通話込み」と「データ通信のみ」でそれぞれ5プラン用意されており、500MBから10GBまでのデータ容量の幅があるため、ネットを余り使わないライトユーザーからネットをよく使うヘビーユーザーまであらゆるユーザーにおすすめできます。
また、データ容量が不足した際は、家族や友人など誰とでもパケットを分け合える「パケットギフト」があります。
さらに、ユーザー間でデータ容量を共有できるフリータンクが用意されており、月に1GBまで無料でデータ容量をチャージすることができるmineo独自のユニークなサービスもあります。
バースト機能やデータ繰り越し、データシェアなど、他社が展開している便利な機能は網羅されており、ライトユーザーからヘビーユーザまで満足できる格安SIMです。
どの格安SIMにするか迷ったらまずはmineoを選ぶことをおすすめします。
mineoの申し込みから設定・開通の手順を下記でまとめましたので、mineoに申し込む際に参考にしてください。
イオンモバイル
イオンモバイルは料金の安さとプランの多さが評判の格安SIMです。
音声通話対応SIMが11種、データ通信専用が10種、シェア対応が8種あり、全てをあわせて29種類ものプランが用意されています。
選べるデータ容量の幅も500MBから50GBと幅広く展開されているため、ネットをたくさん使う人からそれほど使わない人まで多くの人に最適なプランが必ず見つかります。
さらに月額料金はデータ通信専用プランなら1GBプランが480円/月〜と激安価格です。チャージは月に1GBのみという条件付きですが、480円とこちらも安い料金設定になっています。
全国200店舗以上あるイオンで直接申し込みや相談ができるのも大きなメリットです。
即日開通できる点を謳ってはいますが、混雑状況によっては不可になってしまうことがあるので、申し込みの際は電話で問い合わせてからにした方がよいでしょう。
UQ mobile(UQモバイル)
UQ mobileはau回線の格安SIMです。au回線を扱っているMVNOはまだ少ないためauユーザーにとっては、うれしいメリットではないでしょうか。
ネット通信はWiMAXだけあって、非常に安定していて高速です。
さらにUQ mobileの特徴として、音声通話が非常にお得です。
月額料金に無料通話分が含まれているため高額に見えますが、電話をよくかける人は結果的に大変安くなります。
最低利用期間が長い(2年)点と選べるプランが少ない点がデメリットですが、そこが気にならないのであれば、非常におすすめな格安SIMです。
Y!mobile(ワイモバイル)
ワイモバイルの最大の特徴は、月に10分以内の通話が300回まで無料の音声通話プランがある点です。
格安SIMの音声通話料金は基本的に20円/30秒のため、通話料金が気になって格安SIMに乗り換えられなかった人がいるかと思います。
1回10分という制限はありますが、50時間/月も無料通話することができるので、仕事などで電話をよくかける人にとっても最適な格安SIMだと思います。
無料通話分が含まれているため、ほかの格安SIMに比べると割高ですが、「ワンキュッパ割」を筆頭に「スマホプラン割引」など、お得なサービスが充実している点も注目です。
速度よし、通話よし、充実した定額プランなど、総合的に見て評価の高い格安SIMです。
楽天モバイル
楽天モバイル、大手ネットショップ「楽天市場」が運営している格安SIMです。
毎月支払う月額料金で楽天スーパーポイントを貯めることができます。そのほかにも楽天市場でお買い物をした際のポイントが2倍になるなど、楽天をよく利用するユーザーに特におすすめの格安SIMです。
1GBあたりの月額料金は他の格安SIMに比べて比較的安く、さらに初回のみ月額料金が無料になるなど、価格面において他の格安SIMを一歩リードしている印象です。
ただし、データ容量が不足した際のデータチャージ料金がやや割高なのに注意が必要です。
格安SIMの弱点である音声通話は、楽天でんわを使えば5分以内の国内通話が何度でも無料※です。
※月額850円
090の電話回線ですので、通信品質は問題ありません。
さらに独自店舗も用意されているので、なにか問題があった際も気軽に相談できて安心です。