最近日に日に勢いを増す格安SIMですが、以前は「キャリアメールが使えない」「ネットでしか買えないのは不安」などのユーザーの声がありましたが、今ではメールよりもLINEが一般的ですし、格安SIMを扱う家電量販店やMVNO(格安SIMを取り扱う事業者)の独自店舗も増え、さらにはテレビCMでの露出により格安SIMは以前よりも身近な存在になりました。

それに伴い格安SIMに乗り換えたいという人が日に日に増えていますが、どれも同じに見えて選び方がわからないといった声もよく聞かれます。

単純に月額料金や通信速度だけを比較しても本当にお得な格安SIMにはたどり着けません。むしろ一見割高に見えても、その他のサービスを活用すれば結果的に安くなるなんてこともあるくらい格安SIMのプランはとても複雑化しています。

月額料金や通信速度以外の項目にも注目して、おすすめの格安SIMをランキング形式でご紹介します。

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格安SIMランキングの評価の基準

格安SIMをランキング化するにあたって、格安SIMをいくつかのカテゴリーに分けました。

データ通信と音声通話が可能なSIMを「音声通話付きSIM」とし、電話をよく掛ける人向けのSIMを「通話重視型SIM」、データ量を気にせずガンガンネットを使いたい人向けのSIMを「データ無制限SIM」、とにかく安く使いたい人向けのSIMを「安価型SIM」としました。

それぞれのカテゴリーに属するSIMを評価するポイントとして、最大通信速度などの速度に関する指標、料金に関する指標、そしてさまざまなオプション機能を評価して独自に採点してランキング化しました。

料金が適正か評価

料金をチェックする際、月額料金だけに注目しても不十分です。

月額料金と同時にいざというときのためにも、データ容量を使い切った際のチャージ料金もチェックしておきましょう。さらに気軽にほかの格安SIMにも乗り換えられるように最低利用期間や違約金までおさえておけば安心です。

料金が適正かを評価する指標として「1GBあたりの料金」「容量別プラン数」「最低利用期間」「違約金」「チャージ料」の5つを採点基準としました。

ポイントの振り分けは以下の通りです。

1GBあたりの料金

1GBあたりの料金を公平に評価するために、各MVNOの2〜3GBのプランを割り算して算出しました。
たとえば3GBのデータ定額で、月額料金が1600円の場合、1600÷3=533円とします。

  • 500円以下…10点
  • 600円以下…9点
  • 700円以下…8点
  • 800円以下…7点
  • 900円以下…6点
  • 1000円以下…5点
  • 1300円以下…4点
  • 1500円以上…3点

容量別プラン数

容量別の定額プランが多ければ多いほど、柔軟的に自分に合ったプランを選択できるので高評価としています。

  • 10種類以上…10点
  • 8種類以上…9点
  • 6種類以上…8点
  • 4種類以上…7点
  • 2種類以上…6点
  • 1種類…5点

最低利用期間

最低利用期間とは、「契約したら最低この期間は使い続けてほしい」という、キャリアの2年縛りと同じ制度です。

最低利用期間が短ければ、ほかの格安SIMに乗り換えやすいというメリットがあります。

最低利用期間は0か月〜12か月と各MVNOによって幅があります。

  • 3か月以下…10点
  • 6か月以下…9点
  • 12か月以下…8点
  • 1年以上…7点

違約金

最低利用期間内に、ほかの格安SIMに乗り換える場合に支払う違約金にも注意しましょう。

そもそも最低利用期間がないSIMは当然違約金がありませんが、各MVNOによって最大で1万円近くの違約金がかかる場合もあります。

違約金の金額の幅は0円〜10,000円といったところです。

  • なし…10点
  • 5000円以下…9点
  • 8000円以下…8点
  • 10000円以下…7点
  • 10000円以上…6点

100MBあたりのチャージ料金

1か月に使用できるデータ容量を超えると、データ通信速度が低速になってしまうのですが、チャージ料金を支払えば高速データ通信が可能です。

いざという時のためにチャージ料金にも注目しておきましょう。

  • 150円以下…10点
  • 200円以下…9点
  • 300円以下…8点
  • 301円以上…7点

通信速度が高速か評価

格安SIMの通信速度の特徴として「朝は早くて夜は遅い」というように時間帯や、通信場所などに左右されたりするため、その時々でかなりバラツキがあるのが現実です。

そのため単純に速度を比較することはかなり困難です。

ここでは通信速度は「最大通信速度」のほかに「低速通信速度」「3日間制限」「バースト機能」の4つを採点基準としました。

ポイントの振り分けは以下の通りです。

高速通信速度

  • 300Mbps〜…10点
  • 250Mbps〜299Mbps…9点
  • 200Mbps〜249Mbps…8点
  • 150Mbps〜199Mbps…7点
  • 100Mbps〜149Mbps…6点

低速通信速度

  • 300kbps〜…10点
  • 200kbps〜299kbps…5点
  • 100kbps〜199kbps…0点

3日間制限

格安SIMには「3GBプラン」「5GBプラン」のように契約によって1か月に使えるデータ容量は決まっていますが、月だけでなく3日間のデータ消費にも注意する必要があります。

たとえば、3日間で366MB以上の通信をおこなうと、4日目以降の通信速度が低速になるというものです。

制限解除の判断は、2・3・4日目の使用量で決まります。

3日間制限がない格安SIMを選んだ方が安心してネットを使用することができるのは言うまでもありませんね。

  • なし…10点
  • プラン次第で有り…5点
  • あり又は非公開…0点

バースト機能

バースト機能とは、ネットの使い過ぎでうっかりデータ容量を使い切ってしまい低速通信に切り替わったとしても、最初の読み込みだけ高速通信してくれる機能のことです。

低速時でも体感速度が速くなるため、サイト閲覧時のストレスが軽減されます。

  • あり…5点
  • なし…0点

オプション機能が便利か評価

各MVNO事業者は、即日開通やデータ容量のシェアなどのさまざまなオプションサービスを展開しています。

これらのオプション機能をよく検討することで、より自分に合った格安SIMに出会えます。さらに独自店舗があれば契約もしやすく何か困った事があっても相談できるので安心です。

オプション機能を評価する指標として「店舗販売」「データ容量繰り越し」「データ容量のシェア」「即日開通」「高速通信のオンオフスイッチ」の5つを採点基準としました。

ポイントの振り分けは以下の通りです。

店頭申し込み

各MVNOはさまざまなオプション機能を用意していますが、初心者にはよく分からない機能がたくさんあって、結局どの格安SIMを選んでいいか分からないと思います。

そんな時は実店舗で契約できる格安SIMがおすすめです。

さらに家電量販店よりも独自店舗の方が専門スタッフにいろいろ細かい点を質問をすることができるのでより安心です。

  • 独自店舗あり…10点
  • あり…5点
  • なし…0点

データ容量繰り越し

当月余ったデータ量を、翌月に繰り越して使えるかも重要な機能です。

対応状況は各MVNOで異なっており、追加でチャージしたデータを繰り越しできないところもあります。契約前によく確認しておきましょう。

  • あり…5点
  • なし…0点

データ容量のシェア

データ容量を家族間や友だち、会員間でシェアできると、データ容量が節約できるというメリットがあります。

たとえば20GBなどの大容量データプランは家族向けとして提供されているケースが多く、同一プランのデータ量を家族間で分け合って使うことが可能です。

だたし、適用人数や同一住所の家族に適用などの条件や、手数料がかかることもあります。

  • あり…5点
  • なし…0点

即日開通

大手キャリアから格安SIMへ乗り換えを申し込み当日におこなえることを「即日開通」といいます。

ネット上での契約でも即日開通は可能ですが、SIM自体が手元に届くまでのタイムラグが生じるといった問題があります。

実店舗で販売されている格安SIMの多くは、SIMの受け渡しと回線の切り替えを当日にしてもらえるので大変便利です。

  • 可能…10点
  • ネットのみ…5点
  • 不可能…0点

高速通信のオン・オフを切り替えられる

300Mbpsなどの高速通信と200Kbpsなどの低速通信を手動で切り替えられる機能です。

ウェブサイトを見る時は低速にし、動画を見る時は高速に切り替える、といった使い方をすれば効率的にデータを使うことができ、データ容量の節約につながります。

  • 機能あり…5点
  • 機能なし…0点

090の電話回線のかけ放題

格安SIMの最も大きな弱点のひとつが音声通話が高額な点。

ほとんどの格安SIMで音声通話にかかる料金は20円/30秒ですが、最近では5〜10分の短い通話時間のかけ放題プランが各MVNOから出てきました。IP電話ではなく090の電話回線での提供が大きな評価のポイントになります。

  • 電話回線のかけ放題あり…5点
  • 電話回線のかけ放題なし…0点

そのほかのオプション機能について

格安SIMとはいえ、留守番電話機能や転送電話サービス、端末補償など大手キャリアにも劣らないサービスを提供しているMVNOもあります。

他社にはないユニークなオプション機能があるかどうかもチェックしておきたいポイントです。
※以下のオプション機能はランキングの点数には入れていません。

  • 転送電話
  • 留守番電話
  • 迷惑電話対策
  • 国際電話
  • 公衆Wi-Fi
  • 端末補償

まとめ

自分に合った格安SIMを選ぶには、料金だけでなくさまざまな要素を検討して選ぶ必要があることが分かったと思います。

最低でも上記のことを検討材料として格安SIMを選べば、格安SIM選びに失敗しないと思います。

各格安SIMのランキングはこちらからどうぞ。

おすすめの格安SIM

mineo(マイネオ)

mineoはドコモ回線とau回線のどちらも利用できるマルチキャリア対応の格安SIMです。

そのため、ドコモまたはauのスマホを持っているユーザーはSIMロック解除することなく気軽に利用することができます。

選べるプランに関しては「音声通話込み」と「データ通信のみ」でそれぞれ5プラン用意されており、500MBから10GBまでのデータ容量の幅があるため、ネットを余り使わないライトユーザーからネットをよく使うヘビーユーザーまであらゆるユーザーにおすすめできます。

また、データ容量が不足した際は、家族や友人など誰とでもパケットを分け合える「パケットギフト」があります。
さらに、ユーザー間でデータ容量を共有できるフリータンクが用意されており、月に1GBまで無料でデータ容量をチャージすることができるmineo独自のユニークなサービスもあります。

バースト機能やデータ繰り越し、データシェアなど、他社が展開している便利な機能は網羅されており、ライトユーザーからヘビーユーザまで満足できる格安SIMです。

どの格安SIMにするか迷ったらまずはmineoを選ぶことをおすすめします。

mineoの申し込みから設定・開通の手順を下記でまとめましたので、mineoに申し込む際に参考にしてください。

iPhoneでmineoの申し込みから設定・開通までの全手順を解説

イオンモバイル

イオンモバイルは料金の安さとプランの多さが評判の格安SIMです。

音声通話対応SIMが11種、データ通信専用が10種、シェア対応が8種あり、全てをあわせて29種類ものプランが用意されています。

選べるデータ容量の幅も500MBから50GBと幅広く展開されているため、ネットをたくさん使う人からそれほど使わない人まで多くの人に最適なプランが必ず見つかります。

さらに月額料金はデータ通信専用プランなら1GBプランが480円/月〜と激安価格です。チャージは月に1GBのみという条件付きですが、480円とこちらも安い料金設定になっています。

全国200店舗以上あるイオンで直接申し込みや相談ができるのも大きなメリットです。
即日開通できる点を謳ってはいますが、混雑状況によっては不可になってしまうことがあるので、申し込みの際は電話で問い合わせてからにした方がよいでしょう。

UQ mobile(UQモバイル)

UQ mobileはau回線の格安SIMです。au回線を扱っているMVNOはまだ少ないためauユーザーにとっては、うれしいメリットではないでしょうか。

ネット通信はWiMAXだけあって、非常に安定していて高速です。

さらにUQ mobileの特徴として、音声通話が非常にお得です。
月額料金に無料通話分が含まれているため高額に見えますが、電話をよくかける人は結果的に大変安くなります。

最低利用期間が長い(2年)点と選べるプランが少ない点がデメリットですが、そこが気にならないのであれば、非常におすすめな格安SIMです。

Y!mobile(ワイモバイル)

ワイモバイルの最大の特徴は、月に10分以内の通話が300回まで無料の音声通話プランがある点です。

格安SIMの音声通話料金は基本的に20円/30秒のため、通話料金が気になって格安SIMに乗り換えられなかった人がいるかと思います。

1回10分という制限はありますが、50時間/月も無料通話することができるので、仕事などで電話をよくかける人にとっても最適な格安SIMだと思います。

無料通話分が含まれているため、ほかの格安SIMに比べると割高ですが、「ワンキュッパ割」を筆頭に「スマホプラン割引」など、お得なサービスが充実している点も注目です。

速度よし、通話よし、充実した定額プランなど、総合的に見て評価の高い格安SIMです。

楽天モバイル

楽天モバイル、大手ネットショップ「楽天市場」が運営している格安SIMです。

毎月支払う月額料金で楽天スーパーポイントを貯めることができます。そのほかにも楽天市場でお買い物をした際のポイントが2倍になるなど、楽天をよく利用するユーザーに特におすすめの格安SIMです。

1GBあたりの月額料金は他の格安SIMに比べて比較的安く、さらに初回のみ月額料金が無料になるなど、価格面において他の格安SIMを一歩リードしている印象です。

ただし、データ容量が不足した際のデータチャージ料金がやや割高なのに注意が必要です。

格安SIMの弱点である音声通話は、楽天でんわを使えば5分以内の国内通話が何度でも無料※です。
※月額850円
090の電話回線ですので、通信品質は問題ありません。

さらに独自店舗も用意されているので、なにか問題があった際も気軽に相談できて安心です。