さまざまな通信事業会社が参入し、ますます盛り上がりを見せている格安SIM業界。スマホの月額料金を大幅に安くすることができると評判ですが、格安SIMを利用するには、新たに格安スマホやSIMフリーのスマホを購入しなければならないと思っている人は多くいるのではないでしょうか?
結論からいうとSIMフリーのスマホじゃなくても格安SIMは使えます。実はみなさんが現在使用しているキャリア(ドコモ、au)のiPhoneやAndroidスマホで格安SIMを利用することは可能です。
キャリアのスマホで格安SIMが使える理由を解説します。
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目次
大手キャリアで購入したスマホで格安SIMが使える理由
そもそも格安SIMは、ドコモやauからLTE回線を借りているMVNO会社が、格安な料金で提供しているものです。つまり格安SIMはドコモやauのLTE回線を使っているのです。
格安SIMに乗り換えたい場合は、希望の格安SIMに契約後、現在使用中のスマホ(ドコモ、auで購入したiPhoneやAndroid)に差し込まれているSIMを、契約した格安SIMに差し替えれば使用することができます。
格安SIMの3回線について
しかし、注意しなければならないことがあります。それは現在ご自身が契約しているキャリアの端末によって、利用できる格安SIMが制限されるという点です。これは格安SIMには3つの回線があるからです。
ドコモ回線SIM
格安SIMを提供している多くのMVNO業者はドコモの回線を借りています。このタイプの格安SIMはドコモのスマホであればSIMロックの解除は不要です。ドコモ以外のスマホを使う場合はSIMロックの解除が必要になります。
au回線SIM
au回線の格安SIMは「UQモバイル(UQ mobile)」と「マイネオ(mineo)」のみです。このタイプの格安SIMはauのスマホならそのまま使えますが、VoLTE用SIMの場合はSIMロック解除が必要になります。また、当然ですがau以外のスマホはSIMロックの解除が必要です。
Y!mobile回線SIM
Y!mobileは格安SIMの単体販売もおこなっています。回線は旧E-Mobileなどを利用しますが、グループ会社のソフトバンクを含め、自社スマホ以外はすべてのスマホでSIMロックの解除が必要です。
大手キャリアのスマホで格安SIMを使うには
格安SIMの9割以上がドコモの回線を利用しているので、ドコモユーザーは基本的にどの格安SIMを選んでも利用することができます。
auユーザーは「UQモバイル(UQ mobile)」と「マイネオ(mineo)」のみSIMロック解除なしで格安SIMが使えます。
一番厄介なのはソフトバンクユーザーです。現在ソフトバンク回線を使ったMVNO事業者はなく(2016年10月)、ソフトバンクの端末で動作確認がとれている格安SIMも非常に少ないという状況です。
そのため基本的にそのまま格安SIMカードに差し替えても利用することはできませんので、ソフトバンクの端末で格安SIMを利用するには、SIMロックを解除する必要があります。
そして、そのSIMロック解除ですが、2015年5月1日以降に発売された端末である必要があります。このようにソフトバンクユーザーが格安SIMを利用するには色々な面で注意する必要があります。
また、古いスマホからの買い替えや、ガラケーからスマホへの買い替えで格安SIMを利用したいユーザーは、SIMフリーのスマホと格安SIMをセットで購入するのがおすすめです。
ドコモ | ドコモのスマホであれば、ほとんどの格安SIMを差し替えてそのまま利用できます。 |
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au | au系のMVNO事業者の格安SIMは利用可能。具体的には「mineo」「UQmobile」など選択肢は少ないものの、そのまま利用可能な格安SIMがあります。ただし、VoLTE用SIMはSIMロック解除が必要です。 |
ソフトバンクユーザー | ソフトバンクのMVNO業者は現状ないため(2016年3月時点)、そのままでは格安SIMを利用することはできません。SIMロックを解除するか、SIMフリーのスマホを購入する必要があります。 |
Y!mobile | Y!mobileのSIMならSIMロック解除は不要です。 |
SIMフリー | すべての格安SIMをそのまま使用することができます。 |
スマホと格安SIMの組み合わせによってSIMロック解除が必要になりますが、特にドコモユーザーはSIMロック解除の必要はほとんどないため、格安SIMの乗り換えに有利だといえます。
新しくスマホを買い替える人はSIMフリーがおすすめ
大手キャリアとの2年契約が切れて新しいスマホの購入を検討している人は、SIMフリーのスマホを選ぶのがお得です。キャリアのスマホよりも安く、好きな格安SIMを自由に選ぶことができます。
ガラケーでも格安SIMは使えますか?乗り換えた方がお得ですか?
今でもあえてガラケーを使っているユーザーは、通話とメールがメインでインターネットは少しだけ利用するという人が大半でしょう。
格安SIMはガラケーにも対応していますので、利用することはできます。ドコモケータイを利用しているユーザーであれば、多くの格安SIMを利用することができます。
しかし、通話をメインに使っている人が大半のガラケーユーザーにとって、通話をあまりしないユーザーを対象とする格安SIMへの乗り換えは、逆に月額料金が高くなる可能性があるためおすすめできません。スマホのアプリが使いたいガラケーユーザーは、素直に大手キャリアの通常スマホを購入し、「かけ放題」プランを契約しましょう。
おすすめの格安SIM
mineo(マイネオ)
mineoはドコモ回線とau回線のどちらも利用できるマルチキャリア対応の格安SIMです。
そのため、ドコモまたはauのスマホを持っているユーザーはSIMロック解除することなく気軽に利用することができます。
選べるプランに関しては「音声通話込み」と「データ通信のみ」でそれぞれ5プラン用意されており、500MBから10GBまでのデータ容量の幅があるため、ネットを余り使わないライトユーザーからネットをよく使うヘビーユーザーまであらゆるユーザーにおすすめできます。
また、データ容量が不足した際は、家族や友人など誰とでもパケットを分け合える「パケットギフト」があります。
さらに、ユーザー間でデータ容量を共有できるフリータンクが用意されており、月に1GBまで無料でデータ容量をチャージすることができるmineo独自のユニークなサービスもあります。
バースト機能やデータ繰り越し、データシェアなど、他社が展開している便利な機能は網羅されており、ライトユーザーからヘビーユーザまで満足できる格安SIMです。
どの格安SIMにするか迷ったらまずはmineoを選ぶことをおすすめします。
mineoの申し込みから設定・開通の手順を下記でまとめましたので、mineoに申し込む際に参考にしてください。
イオンモバイル
イオンモバイルは料金の安さとプランの多さが評判の格安SIMです。
音声通話対応SIMが11種、データ通信専用が10種、シェア対応が8種あり、全てをあわせて29種類ものプランが用意されています。
選べるデータ容量の幅も500MBから50GBと幅広く展開されているため、ネットをたくさん使う人からそれほど使わない人まで多くの人に最適なプランが必ず見つかります。
さらに月額料金はデータ通信専用プランなら1GBプランが480円/月〜と激安価格です。チャージは月に1GBのみという条件付きですが、480円とこちらも安い料金設定になっています。
全国200店舗以上あるイオンで直接申し込みや相談ができるのも大きなメリットです。
即日開通できる点を謳ってはいますが、混雑状況によっては不可になってしまうことがあるので、申し込みの際は電話で問い合わせてからにした方がよいでしょう。
UQ mobile(UQモバイル)
UQ mobileはau回線の格安SIMです。au回線を扱っているMVNOはまだ少ないためauユーザーにとっては、うれしいメリットではないでしょうか。
ネット通信はWiMAXだけあって、非常に安定していて高速です。
さらにUQ mobileの特徴として、音声通話が非常にお得です。
月額料金に無料通話分が含まれているため高額に見えますが、電話をよくかける人は結果的に大変安くなります。
最低利用期間が長い(2年)点と選べるプランが少ない点がデメリットですが、そこが気にならないのであれば、非常におすすめな格安SIMです。
Y!mobile(ワイモバイル)
ワイモバイルの最大の特徴は、月に10分以内の通話が300回まで無料の音声通話プランがある点です。
格安SIMの音声通話料金は基本的に20円/30秒のため、通話料金が気になって格安SIMに乗り換えられなかった人がいるかと思います。
1回10分という制限はありますが、50時間/月も無料通話することができるので、仕事などで電話をよくかける人にとっても最適な格安SIMだと思います。
無料通話分が含まれているため、ほかの格安SIMに比べると割高ですが、「ワンキュッパ割」を筆頭に「スマホプラン割引」など、お得なサービスが充実している点も注目です。
速度よし、通話よし、充実した定額プランなど、総合的に見て評価の高い格安SIMです。
楽天モバイル
楽天モバイル、大手ネットショップ「楽天市場」が運営している格安SIMです。
毎月支払う月額料金で楽天スーパーポイントを貯めることができます。そのほかにも楽天市場でお買い物をした際のポイントが2倍になるなど、楽天をよく利用するユーザーに特におすすめの格安SIMです。
1GBあたりの月額料金は他の格安SIMに比べて比較的安く、さらに初回のみ月額料金が無料になるなど、価格面において他の格安SIMを一歩リードしている印象です。
ただし、データ容量が不足した際のデータチャージ料金がやや割高なのに注意が必要です。
格安SIMの弱点である音声通話は、楽天でんわを使えば5分以内の国内通話が何度でも無料※です。
※月額850円
090の電話回線ですので、通信品質は問題ありません。
さらに独自店舗も用意されているので、なにか問題があった際も気軽に相談できて安心です。